材料から製品ができるまで、開発技術・工法・設備・製造技術など開発・生産活動を一貫して社内で管理することにより、他社が絶対にマネできない独自性あふれる商品を生み出し、量産化しています。世界市場で圧倒的シェアを誇る福井ムラタの強みはここにあります。
主材料であるセラミックス、セラミックス素材に加えられるさまざまな添加剤、これらを混ぜ合わせるときに用いる溶剤の開発、電極のための金属材料などの開発を行なっています。こうした素材の加工およびそれら素材の粒径をコントロールする粉体加工技術などでも独自のノウハウを蓄積しています。
セラミック原料粉
福井ムラタの製品は、極薄のセラミックシートを幾層にも積み重ねた構造をしています。できるだけ薄く均質なシートを作り、たくさん積み重ねることで、より複雑で高性能な機能を内部構造としてつくり上げるためです。現在、ナノの世界をターゲットに薄層化技術の開発を行なっており、1mm未満の高さに最大450枚を多層/積層する技術を量産レベルで確立しています。
電子顕微鏡の結晶構造
ITの進展に伴い、電磁波ノイズが引き起こす問題が深刻化しています。ノイズ対策技術は、近年急速にその重要性が高まってきています。セラミックス技術や多層技術などを用いて、豊富な種類のノイズ対策製品(エミフィル)を開発、商品化しています。同時に、セットメーカーの設計者を対象に、ノイズ測定や原因解明についてのアドバイスを行なうコンサルティング・サービスも提供しています。
電波暗室
複雑な回路パターンを形成した極薄のセラミックシートを積み重ねてつくられる多層モジュール製品は、電子部品の小型化・高機能化を実現する究極のテクノロジーと言われています。有限要素法や伝送線路法などを用いた電磁界解析を駆使し、複雑な三次元立体回路の製品開発を行なっています。
CADによる回路パターン設計
スパッタリング、フォトリソなどによる薄膜技術など、半導体製造と同レベルの微細加工技術にもチャレンジしています。また0402 (0.4×0.2mm) という極小のチップ部品やLSIを、超高速で多層基板に装着していく表面実装でも世界トップ水準の技術を確立しています。
実面実装機
福井村田製作所のほとんどの製品は、電気特性を発揮するセラミックスと電極となる金属を同時に焼成してつくられています。高温で焼成しないと機能を発揮しないセラミックスと、高温状態に置かれると溶融・蒸発してしまう金属を同時に焼成するためには、気体成分や温度・時間条件の厳密な管理が必要となります。近年では複数の種類のセラミックスと銅など融点の低い金属を焼成する、より高度なコ・ファイア(同時焼成)技術の確立にもチャレンジしています。
焼成炉
グループ内でも最大規模の生産技術開発セクションには、メカニズム系、制御系、IE系などの機能がありプロセスで使われるほとんどの生産設備・装置の内作化を実現しています。シングルミクロンオーダーの加工や、1分間に数万個レベルの量産を実現する加工スピードなど、超精密・超高速をテーマとしたメカトロニクス開発に取り組んでいます。
生産マシン