2012年8月7日
株式会社村田製作所
代表取締役社長 村田 恒夫
株式会社村田製作所は、0603サイズで世界最高インダクタンス値となる270nHのチップインダクタを商品化しました。スマートフォンや携帯電話をはじめとする小型モバイル機器に搭載される高周波回路に最適です。超小型0603サイズ (0.6×0.3×0.3mm) のフィルムタイプ高周波チップインダクタ*1において、従来の0.6nH〜120nH対応製品に加え、インダクタンス値を拡大し、150nH〜270nH対応製品 (LQP03TN_02シリーズ) をラインアップ。2012年8月より量産を開始します。
スマートフォンをはじめとする小型モバイル機器のマルチバンド化、多機能化、高機能化に伴い、搭載される部品の数は増加しています。一方、各種モバイル機器のより一層の小型化に伴い、チップインダクタに対しても小型化、薄型化の要求は高まってきています。こうしたなか、部品の小型化を進めながらも、大きなインダクタンス値を実現することが課題でした。
そこで、当社独自の最新微細加工技術と内部構造の見直しを行い、内部に最適なコイルを形成することで、世界トップクラスのQ値*2を確保しながら、超小型0603サイズでは世界最高のインダクタンス値を実現しました。当社製0603サイズの高周波チップインダクタのインダクタンス値はこれまで0.6nH〜120nHでしたが、これを150nH〜270nHに拡大することで、回路設計の自由度向上に貢献します。また、インダクタンス偏差は±5%であり、今後さらなる狭偏差化を進め、同時にインダクタンス値の拡大も進めます。
なお、当商品は、RoHS指令*3での規制対象物質を使用しておりません。
| 品番 | インダク タンス (nH) |
偏差 | Q (min) |
測定 周波数 (MHz) |
直流 抵抗 (Ω) (typ) |
定格 電流 (mA) |
自己 共振 周波数 (MHz) (min) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| LQP03TNR15J02 | 150 | ±5% | 5 | 100 | 9 | 80 | 650 |
| LQP03TNR18J02 | 180 | 5 | 11 | 70 | 600 | ||
| LQP03TNR22J02 | 220 | 5 | 13 | 60 | 480 | ||
| LQP03TNR27J02 | 270 | 5 | 15 | 60 | 450 |

2012年8月より福井村田製作所にて量産開始
4円/個
| *1 インダクタ: | コンデンサや抵抗器とともに電子回路の基本となる部品で、コイルとも呼ばれている。 主な用途として信号系と電源系の2種類に分類が可能で、「高周波用インダクタ」は信号系のインダクタに該当し、特に高周波回路などで使用するものを指す。電気信号を伝える回路で主に周波数マッチングやフィルタとして使われる。電源系のインダクタは、半導体への電源供給回路で、ノイズ抑制や平滑などの役割を果たす。 |
|---|---|
| *2 Q値: | Quality Factorのこと。共振の鋭さを表す。Q値が高いほど高周波領域での損失が小さく、良いインダクタとされる。 |
| *3 RoHS指令: | 電気・電子機器における鉛、カドミウム、水銀、六価クロム、PBB、PBDEの使用を制限する指令 |
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