セラミック発振子(セラロック)概要

セラミック発振子(セラロック®)の基礎知識

セラミック発振子 セラロック®は、圧電セラミックス (通常PZTと呼ばれるチタン酸ジルコン酸鉛が多い) の機械的共振を利用したものであり、共振周波数によっていろいろな振動姿態 (モード) が使われています。

このような発振子としては、従来から水晶振動子がよく知られています。

また、電気的共振を利用したものとしては、CR発振回路、LC発振回路があります。

セラロック®の特長

1. 発振周波数の安定性が高い。

水晶振動子とLCもしくはCR発振回路との中間に位置します。

発振周波数の温度係数は、水晶振動子が10-6/℃以下であり、またLCやCR発振回路が10-3~10 -4/℃程度であるのに対して、セラミック発振子は-20~+80℃で10-5/℃が得られます。

2. 小型、軽量である。

通常の水晶振動子の約1/2以下のサイズとなります。

3. 発振回路の無調整化、低価格化が可能。

量産性を考えた設計がなされています。セラミック発振子はCR、LCなど電気的共振を応用したものと異なり、機械的共振を利用してい ますので、基本的に外部回路や電源電圧の変動などの影響を受けにくく、無調整で高安定な発振回路が得られます。

各種発振子の特長

左右にスワイプ可能です 横持ちでご覧ください
名称 シンボル 価格 形状 調整 周波数
初期精度
長期安定性

LC

LC

安価

大きい

±2.0%

あまり良くない

CR

CR

安価

小さい

±2.0%

あまり良くない

水晶振動子

Quartz crystal resonator

高価

大きい

不要

±0.001%

優れている

セラミック発振子

Quartz crystal resonator

安価

小さい

不要

±0.5%

優れている

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