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設立趣意

 
  わが国のエレクトロニクス産業は、海外からの技術導入と優れた商品化技術により、大きく発展してまいりました。その結果、品質の良い物を大量に安く供給できるようになりましたが、一方で国際貿易上、摩擦問題を引き起しているのも事実であります。
 このような時代の趨勢の中にあって、資源の乏しいわが国が今後とも発展を続け、かつ国際協調を保っていくためには、さらにエレクトロニクスを中心とした先端技術を伸ばし、高度化された工業製品のみならず、その独自の技術をも世界に供給していくことが必要であると思われます。
 こうした技術開発の基礎となるべき諸科学の研究こそが今、切に望まれているわけですが、長期的展望に立った基礎研究の分野では、わが国はまだまだ立ち遅れているといわれていますし、とりわけエレクトロニクス分野は技術革新が激しく、研究機関・研究者に与えられている資力も充分とはいえない現状であります。
 わたくしどもは、企業創立以来、各方面から多くの学術研究上の支援を頂き、技術開発を進めてまいりました。特にセラミック材料技術は、世界に誇れるものになりました。これまでのこの支援に対し、企業活動において蓄積してきたものを、少しでも学術振興を通じ社会に役立てたいと望むものであります。
 株式会社村田製作所の設立40周年を機に、エレクトロニクスを中心とした科学技術の向上発展、及び国際化にともなう人文・社会科学的諸問題の解決に寄与するため、学術の研究に対する助成、学術的国際交流への助成等の諸事業を行うことを目的とする財団法人村田学術振興財団を設立し、わが国の学術研究の発展に寄与しようとするものであります。
 学術の振興がもたらす人間の創造は、必ずや人類をより豊かに、世界をより平和に導いてくれるものと確信しております。わたくしたちの事業が、この大きな飛躍の一助となれば、この上ない幸いであります。
(設立  昭和60年2月5日)